緑中央マイナーの観戦記他

2002年11月10日
簡単に見える難しい事

 今年の公式戦が終了した。硬式を握って3ヶ月の三年生が多い今年のチームにしては 早く仕上がってきたと指導スタッフの感想だった。

 初戦は慎重に戦った。相手がどこであろうと公式戦で勝てるかは新チームにとっては 大事なことであった。2戦目は練習試合で何度か負けている相手、当然こちらも警戒 して戦う。相手の試合運びから明らかにうちに対する油断が見て取れた。それが大量 得点につながる。3戦目は今度はうちに少し緩みがなかったか、反省する点が多い。 いつか追付く。なんとかなる。当たりが不運。などの流れのまま終わってしまったと いう感じ。

 相手ランナーはエラーで出塁。失点は送球ミス。声の連係で防げた失点が2点であっ た。「声を出せ」は何のためか?精神論的にはあまり好きではないが、自分自身へ、 チームへの注意の喚起にはとても大切な事だ。今日の試合のように如実にそれがあら われると強いリーグではその基本訓練がよくできていることがわかる。難しい事では ないが、試合でできないチームには難しい事であった。

 いろいろあるが今日の試合というより、前回の試合での大量得点から緩みという負の 流れをチーム全体を通じて流してしまったという感想であった。昨日は突風で寒く条 件は厳しく、身体の不調を訴える選手が多かったせいもあるが、後半は全くといって いいほど練習で声がなかった。

 いい投手からそんなに簡単に点は取れないが、それでも強いチームは勝つ。今日も10 個を数える三振を取られながら相手を追い詰めていた。レベルが上がれば上がる程、 小さなミスは試合を落とす要因になる。その要因は試合の始まる遥か前から燻り続け ている。寒風が吹き荒れたあかね台で声が出せなかった時から、勝利の女神が春まで の宿題を考えていたような気さえする。

 簡単に見えるから難しい事、一つ一つを克服して春を迎えよう。

(飯塚記)